フランス視察記5
前日にソフィーさんのところから宿まで歩けたことを自信に(?)、この日も歩いて次のアポ先に向かうことにしました。
正直なところ、バスで行く自信がなかったというのもあります(笑)
時間通り来るかわからないというのも言われていましたし、どうやって乗って・どうやって降りるのかを心配したり、調べたりするよりは、40分でも50分でも歩いた方がいいんじゃなーい!?となりました。
今回のところは電車の駅からもとても近いというわけではなかったので、結局乗り換えとかでもごちゃごちゃ歩くことになるしね!ということもありました。
それなりにパリの街を歩くのも慣れてきましたしね~(?)
だいぶ自然に歩けてるでしょ…?(笑)
フランスに来て初日から思っていたのは、とにかく密な縦列駐車エリアが多いこと。驚きすぎて写真撮るのを忘れましたが、わたしでは絶対に駐車できないだろうし、かつ、停まっている車もどうやって出庫するんだ?って感じでした。
あと、信号がわけわからない・・・(笑)どの信号が、どの車線用なのか、どの信号がどの歩行者用なのか、謎なところが割とありました。宿泊しているところの近くは信号の球切れで、そもそもついてなかったですしね・・・(笑)
でも、「車が来ていなければ赤だろうが青だろうが行くらしい!」というのを理解してからは、わりとスッスと行けるように(いいのか悪いのかは知らない)。私と同じ大阪人たちはパリの歩行文化(なにそれ)になじみやすいのかもしれません(偏見)。
お喋りしながらトコトコ歩いていたら、ほぼ到着。だいぶ早かったので、教えてもらった可愛い公園に寄ってみます。
ジョルジュ・ブラッサンス公園という公園で、詩人の名前にちなんで名づけられたそうです。とっても素敵な景色。敷地の中に保育園があって、子どもたちのかわいい声もキャッキャと聞こえます。
しかし、ここにも鳩はいるわ寒いわということで、かつての子どもであるウィーズの面々は早々に『どっか入ろう~』となる可愛げのなさ・・・(笑)
近くのカフェやなんやをリサーチします。
少し歩けばいろいろありそうということで向かってみると、青のカフェと赤のカフェがあり、どっちに入るかを迷った結果、赤のカフェに(笑)
とくに決め手はありませんでしたが、なんとなく入りやすそうだったので・・・
パリは、ふらっと入ったカフェの飲み物なり食べ物なりが、ちゃんとオシャレでおいしいんですよね。(ただ、高いです・・・w)
今日はアポ先に12時半に集合で、一緒にお昼を食べようと言われていたので、とりあえず食べ物はおなかに入れないようにします。
いったい昼ご飯はどんな感じになるんだろう・・?と思いながら、良いころ合いになったので、カフェを出て「CITHÉA」さんに向かいます。
子どもの権利ポスター@フランス語Verが!
玄関にはいろんなプログラムのポスターが貼ってあって、わからないなりにいろいろ見させてもらっていると、先に入られていた安發さんが。
『お昼買ってきた~~?』と言われ、そこではじめてお昼を買ってくるという話だったことを知る私たち(笑)隣がFranprixでよかった(笑)
コンビニスーパーみたいな感じ
おにぎりがあったけど1個500円くらいするし、チンして食べる系のやつは要領がわからないしということで、私は無難に既に温められているキッシュを購入。それぞれクロワッサンやピザを入手して戻ります。
中ではスタッフのみなさんが待ってくださっていて、みんなでおひるごはんとなりました。
でっかいサラダを食べる人、でっかいパスタを食べる人(しかもめっちゃチーズをかける)・・・などフランスのオフィスランチに興味津々。
ポテチを食べてる人がいて、安發さんが「もらっていーい?」と聞いてくれて、我々もいただくことに。ちょっとスパイス聞いてて美味しかったです。
中には実習生の学生さんがいて、エデュケーターを目指しているとのこと。
一番奥が実習中の学生さん
フランスでは学生さんであっても、よどみなく「なぜここにいるのか」をしっかり言葉で伝えることができます。きっと小さなころから、自分の考えていることを表現する教育がなされているのだろうなと思います。
彼女の場合は法律系の学びを重ねて就職をしたけれども、自分が担っていた役割よりも、そこにいたエデュケーターの役割に魅力を感じて、エデュケーター資格を取りたいと思っているとのこと。
フランスはすべての国家資格について学ぶところから取得するところまで無料で過程を終えることができ、さらに、社会的分野の貢献をする目的であれば、学ぶことに対して国からの1年間の給付を受けることができます。
資格を取りたい学生は別分野で4か所の実習が必須となっており、家族に関わる専門職は8年から12年の実務経験がなければ資格を取ることができません。家族や親子関係に携わるにあたって、さまざまな経験が大切だと考えられているからこそ、専門職の経験値が豊かである必要があるのです。
短い実習や筆記試験で取得できる、対人援助に関わる資格がある日本とは大きく異なる点ですね。
そうそう、この後の写真を見ていただくときにちょっと気になるかもしれないのですが、ここのオフィス、やたらコンセントをさすところがあるのです(笑)
聞いたところ、以前はIT系のオフィスが入っていた場所とのこと。それにしても大量のコンセント穴で、ちょっと面白かったです。
さて、腹ごしらえもしたので、視察をさせていただきます。
いたるところに子どもたちの作品が
CITHÉAさんには2日間お邪魔しました。1日目は概要の説明と施設の見学。2日目は家族仲裁と面会交流の研修です。初日に説明をしてくださったのはCatherineさん。
(左)Catherineさん
施設の中にはたくさんのお部屋があり、それぞれ雰囲気が異なります。今日はどのお部屋を使うかは、子どもたちが決めるそうです。もちろん途中で変更するのもOK。
この時はひとつ工事中のお部屋があって、そこは自閉症の子どもたち向けに防音の機能を強化するなどの工夫をしているそうです。ちなみに、フランスでは発達障害という言葉・概念がないので、発達障害がある子ども向けの何か、という枠組みはいかなるところでもありませんでした。
CITHÉAは、2005年に社員2名で立ち上がった団体。
上記の3つが事業の柱でした。
家族システム理論が元となっており、支援者は外でアドバイスする人と言う位置づけではなく、家族のダイナミクスを動かす一員であり、このプロセスでは主役の一人として位置づけられています。
2014年、家族仲裁を離別前の家族も利用できるようになってからは、さらに支援の幅が広がりました。このころ、日本でも大きく報道されていた「Me too」運動などで性被害にあった方の支援も拡大し、CITHÉAのメンバーは全員が、この分野の研修を受けることが義務付けられました。
その後、在宅教育支援にも着手するようになり、2020年にはすべてを統合して「家族のアトリエ」としました。
現在、CITHÉAのHPには『CIThéAグループは、子どもの予防と保護にその専門性を生かそうとする心理学者のグループによって設立された。その目的は、困難(教育的、心理教育的、心理的、身体的発達)を経験している子どもたちとその親たちに、早い時期から支援を提供することである。』と書かれています。
そのために、「家族が自分たちには家族仲裁が必要なのではないか、面会交流支援が必要なのではないかと判断をしてくるのではなく、ここに来るのに特段の理由が必要ないようにしたかった」
メンバーのMarouaneさんはそう教えてくれました。
左)Marouaneさん
現在は18人で50か所の家族仲裁の現場を担当しているそうです。
基本的に、どんな親でも子どもにとっては2人の親がいるということが前提であるため「子どもが片方の親と会えなくなること」も「片方の親から親権がなくなったときに、子どもがその親と会える場所が用意されていないこと」も『暴力である』と表現されていました。
両親間で揉めている夫婦の子どもは脳が戦争中の子どもと同じであるということもお話されており、安心安全な場所を用意することが必要であって、過去に暴力をした人も、暴力があった家族も修復できると考えられています。
私たちがうかがったのは平日でしたが、お料理教室をしたり、個別セッションを受けたりする親子がいました。とても楽しそうに、時間を過ごしていました。
早めに家族仲裁や支援が介入できる状況を前々から作っておくことは、それ自体が支援が必要な状況を生まない予防につながる取り組みであり、もしものときには頼れる先を知っていることにもつながるのですよね。
私たちもとても賛同する部分でした。
一方で保護の枠組みもしっかりしていて、暴力を振るわれたと言えばその人はすぐに保護され、加害をしたとされる人はシェルターに入ります。そして、それぞれの言い分を聞いてもらう機会を持ちます。その時点では、どちらが悪いといった捉え方は一切されません。
早い段階で双方が自分の意見を表明し、受け止めてもらえる場を持つことができるのも本当に大事なことですね。日本ではこの機能が存在しないがゆえに、負の感情を浄化できないまま、葛藤を長期間抱えている両親が少なくないように感じます。
ウィーズの親子交流(面会交流)の支援では、最初にご両親のお話を聞くことが子どものために大事であるということに向き合ってきましたが、私たちがやってきたことも、間違いではなかったんだよねと励まされる時間でもありました。
今日は長くなってしまったので、また次回に家族仲裁について・次々回に面会交流支援について研修でうかがったことをまとめたいと思います!
この日は予定より早く解散になったため、前回はただの街路樹だったシャンゼリゼ通りのイルミネーションを見てきました!雨上がりで、なんだか趣深かったです(フランス語で趣深いってなんて表現するんだろう)。
それでは、また!